ウェブサイト・リニューアルの道のり

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mimosa

ウェブサイト。スモールビジネスにとっては分身とも言っていい大切な存在です。個人が運営しているならその人の人となり、会社なら、その会社やお店の哲学みたいなものが現れており、いいなぁと思うウェブサイトは、居心地のいい場所でゆったり過ごしているような気分になります。

北の玉手箱のウェブサイトを立ち上げたのは3年前。通販サイトとして立ち上げ、生産者や商品の魅力、食材のアレンジ方法などを中心に毎月更新していました。昨年秋に通販をお休みすることになり、結果としてウェブサイトを更新する機会がめっきり減ってしまった。なんとかしなくてはと思いながら、どのように変えたらいいのかイメージがわかず、延び延びになっていました。

一番の問題は、サイトづくりのワザみたいなことではなく、事業分野をどう表現するかということでした。

「食」と「コミュニケーション」をどう繋ぐのか

わたしは元々、広報、宣伝などの「コミュニケーション」の分野で働いてきました。北の玉手箱を始めてからも、時々その分野での仕事を引き受けていました。当初は、食の仕事は北の玉手箱、コミュニケーションの仕事は個人事業、と分けていたのですが、だんだんそれがつらくなってきた。会社経営の観点では、できるだけ売上を増やしたいという事情もあったし、それ以上に自分が二つに引き裂かれているように感じたのです。全く交わらない二つの分野。でもわたしの中では二つが共存したがっている、互いに関わりたがっている…。そんな時に頭に浮かんだのが「コーチ」という存在でした。

Leadership Coaching 3回のセッション

コーチという役割があることは知っていましたが、それが具体的にどんな役割を果たすのか、実はほとんど知りませんでした。でも、会社を作った頃にコーチをされている方と知り合いになり、食事をしたこともあったので、「今バラバラになっている自己をなんとか統合したい」という気持ちでコーチングの相談をしたところ、3回のセッションを行うことになりました。

頂いた資料から抜粋すると、

  • Leadership Coachingの目的は、行動変容
  • 自分が元々持っている人生の目的や願い、想いを分かち合いながら、ビジョンを一緒に創る
  • 自分が持つギフト(能力やスキル、在り方、考え方など)を探求し、それらを仕事や日常生活でどのように活かしていくのか対話をする
  • 「答えは自分の中にある」という考え方がベースにあり、コーチはアドバイスは殆どせず、自分自身の気持ちや考え方を探っていく

というものです。そして、昨年夏から秋にかけて、月1回、計3回のセッションを行いました。その具体的な内容はもう覚えていないのだけど、自分が無意識のうちに向かっている方向が見えてきた気がしました。

ちょうどその頃、食とローカルとグローバルが繋がり始めて、「ローカルとグローバルの間で」というような文章をまとめました。食はローカルの極みでありながら、ものすごくグローバルなんだなと感じ始めたのです。

Global and Local. Communications and Food.

それまで、わたしはいつでも正解を探し、ビジネスについても正解があってそれをやらなくてはいけない、と考えていました。ビジネスプランのコンテストにも2度応募しました。その2回とも、書類審査で落ちたりプレゼン審査で落ちたりしましたが、いずれにしろ「正しいビジネスプラン」が存在すると思っていたのです。でもコーチングのセッションを重ねるうちに、「ビジネスプランなんてどうだっていいや」と思うようになりました。食とコミュニケーションという全く違う分野を組み合わせたビジネスモデルなんて聞いたことないし、そこにローカルとグローバルを掛け合わせるのですから、なおさら聞いたことなどありません。

でも、だからやる価値があるんだ、と初めて思えたのです。そんな分野の正しいビジネスプランなどなくて、自分で悪戦苦闘しながらやっていけばいいんだと思いました。そして、Global and Local. Communications and Food.というキャッチフレーズが頭に浮かび、あぁ探していたのはこれだったんだなと思いました。

自分でつくるウェブサイト

ウェブサイトの実務的な面では、通販サイトを立ち上げた3年前からいろいろな変化がありました。まずは、使用されるデバイスがスマホ中心になり、スマホ対応が必須になったこと。コンテンツをしょっちゅう更新しなくてはいけないから、予算をかけて外部のプロに更新してもらうか、それが無理なら更新方法を覚えて自分でやるしかないこと。また、これはわたしの都合なんだけど、元々通販サイトとして立ち上げたけど、たとえ通販を休んでもウェブサイトは存在し続けないといけないこと。それから、商品や生産者やレシピ以外にも、発酵みたいな食の知恵とか、東北の縄文文化にはまったとか、岡本太郎の縄文愛がすごいとか、独眼竜政宗のローカル戦が面白いとかいろいろ言いたくなっちゃって、ブログの位置付けが自分の中ですごく高まったこと等々…。

幸い、スモールビジネスのためのツールはどんどん使いやすくなっていて、今回のリニューアルは全部WordPressで行いました。そして、わたしのようにデジタルが必ずしも得意でない人の伴走者としてサイト制作を助けてくれる方がいて、裏側でずいぶんと助けてもらいました。

コンテンツの方はわりとすんなり作ることができて、それはコーチの方と一緒にビジョンやミッションを整理していたからで、ほとんど悩むことなくまとめることができました。

そんな経緯があり、サイトのリニューアルを考え始めてから足掛け9ヶ月、やっと新しいサイトをオープンすることができました。

またショップをオープンできたら

3年前に北の玉手箱の通販サイトを立ち上げてから、ウェブサイトや eコマースサイトに関するセミナーにもずいぶん参加しました。eコマースで推奨されるサイトの作り方にはあるパターンがあり、それはにぎやかな商店街みたいなもの。デパートやハイエンドのブティックみたいなのではなく、どちらかといえばドンキホーテみたいなイメージです。わたしがやりたいお店はドンキホーテではないけれど、売れなきゃしょうがないしなぁと逡巡するところです。またショップをオープンするなら、独り善がりにならず、訪れてくれた方に居心地がいいと感じてもらえる食材専門ウェブショップにしたいなと思います。今は休業している通販だけど、またやりたい。それもできるだけ早く。これからも頑張ります。

 

Special thanks to

  • 株式会社Heart To Earth 原田 直和さん(Leadership Coaching)
  • 株式会社プランノーツ 高橋宣成さん(ウェブサイト制作のサポート)

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