理にかなった美味しさ。料理は科学。
今年から、日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産大学)の「栄養学」と「調理科学」の正規授業を聴講しています。
「食品は科学だ」と気づいたのは、こちらの大学の公開講座に半年間通ったとき。NHK連続テレビ小説の「ごちそうさん」で、東出昌大(めいこの夫役)がくどくどと料理を科学的に分析していたけど、分子とか結合とか微生物の働きとか、高校でいう「生物」と「化学」の世界なんですね。調理は「物理」かな。いずれも、あまり得意ではなかった科目です。
「栄養学」の授業では、栄養素に分解して摂取や生体器官維持のしくみを学んでいます。つくづく、人間の体のしくみってすごいと感動します。
「調理科学」では、なぜこういう調理法や調味料や使う順番だと美味しいのか、というようなことを学んでいます。理にかなっている、というのはとても気持ちがいい状態ですが、文字どおり裏にきちんと理由があるんだなと日々発見しています。
どきっとしたのは「見た目」vs.「栄養」で、見た目をよくする調理法と、栄養効果が高い調理法は違うということ。SNSで料理写真をシェアするのが日常の昨今、おしゃれなカフェ飯っぽさの追求がトレンドになっていると思うし、わたしもそういうこと意識するけど、先生ははっきり「飲食店ではないのだから、家のご飯は栄養摂取を優先させるように」と言っていました。そのとおり。でも見た目も重要。両立が難しい。
だから、すごく美味しくて理にかなっていて、かつ美しいお料理にはすごく惹かれます。幸い日本にはそういう文化が根付いているから、大事に学んでいきたいです。