文化の継承とは…
冬の三陸に行ってきました。釜石から山田に向かう途上、「あれ、ここはどこ?」と思うことが何回かありました。前回来たのは昨年8月末。まだ半年経っていないのに…。風景が変わったのは、高台造成と防潮堤建設が急ピッチで進んでいるからだと気づきました。頭で考えていたことと、実際に目にしたことが全く違っていた、ということはよくあります。高台や防潮堤の議論は長い時間かけて行われてきたのだと思いますが、地形が変わっていくのを見ると、風景と一緒に文化も消えてしまうのではないか、と寂しい気持ちになります。
三陸の女性が切り盛りしている水産加工業の会社があります。だしや発酵など、それぞれの会社が特徴をもって、丁寧に仕事をしています。でも、作り手の女性たちは皆わたしよりも年上。この人たちが持っている豊かな食文化を、都心にいるわたしたちがどうやって引き継いでいけるだろう、と考えさせられました。本当に微力ではあるけれど、だしの文化、発酵の文化を勉強していきたいなと思います。
釜石から遠野を抜けて花巻まで、JR釜石線を各駅停車でのんびり移動しました。遠野と花巻の風景を見ると、なんかとてもほっとします。
今日はバレンタインデー。ささやかではあるけれど、大切に思う人たちが、元気に幸せに生きていってほしいと願う夜です。